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お金・税金

副業が会社にバレる原因は住民税|普通徴収のやり方を経理が解説

2026年6月13日

「副業がバレるのは住民税のせい」——よく聞く話ですが、なぜバレるのか・どうすれば防げるのか・どこまで防げないのかを正確に説明できる人は少ないはずです。

私は経理として、まさに「会社側で住民税の通知を見る側」の仕事を22年してきました。この記事では、その視点から住民税バレの仕組みと「普通徴収」の正しいやり方を解説します。

会社にバレる仕組み:住民税決定通知書

毎年5〜6月、会社には従業員ごとの「住民税決定通知書」が届きます。経理・人事はこれをもとに毎月の給与から住民税を天引き(特別徴収)します。

このとき、給与額に対して住民税が不自然に多い人は目立ちます。同じくらいの給与の社員と並べて処理するので、ズレがあると「ん?」となる——これが「住民税で気づかれる」と言われる理由です。ただし住民税だけが経路ではありません。

現場から経理歴22年・ゆるゴースト

ここは、処理する側にいる人間として書きます。気づくことは、あります。

詮索しているわけではありません。通知書は全員ぶんをまとめて処理するので、金額が並んで目に入るからです。給与の額に対して住民税だけが飛び出ている人がいれば、「あれ」と思います。

私はもともと控除の話が好きで、ふるさと納税も、生命保険料控除も、iDeCoもNISAも、できることはひととおりやっています。自分の税金をいじっているぶん、人の数字の動きにも気づきやすいのだと思います。

ただ、気づいたからといって、誰かに報告することはありません。仕事で必要だから見ているだけで、その人の事情に立ち入る立場ではないからです。同じ仕事をしている人の多くは、たぶん同じだと思います。

それでも「気づく人はいる」というのは、知っておいて損はありません。隠す工夫を重ねるより先に、就業規則を確認して堂々とやれる状態にしておくほうが、結局いちばん気が楽です。

対策:住民税を「自分で納付(普通徴収)」にする

副業分の住民税を会社経由ではなく自分で直接納付する方式(普通徴収)に切り替えれば、副業分の住民税は会社の通知に合算されません。

具体的なやり方(確定申告書での記入箇所)

  1. 確定申告書の第二表を開く
  2. 住民税・事業税に関する事項」の欄を探す
  3. 「住民税の徴収方法」で「自分で納付」に○をつける(e-Taxならチェックボックスを選択)
  4. 申告後、6月ごろに自宅へ納付書が届くので、コンビニ・口座振替・スマホ決済などで納付する

これだけです。記入は10秒ですが、忘れると自動的に会社経由(特別徴収)に合算されるので、確定申告で最も忘れてはいけないチェック欄と言えます。

重要:普通徴収にできるのは「給与以外」の所得だけ

ここが最大の落とし穴です。「自分で納付」を選べるのは、給与・公的年金以外の所得(事業所得・雑所得など)に対する住民税だけです。

副業の種類所得区分普通徴収
ブログ・ライティング・記帳代行など事業所得・雑所得可能
アルバイト・パート(雇われる副業)給与所得原則不可(本業と合算される)

アルバイト型の副業は、自治体のルール上、本業の給与と合算して特別徴収されるのが原則です。つまり「バレたくないならバイト型を避ける」が先に来る対策になります。「副業は何から手をつければいい?」——そう思ったら副業の始め方へ。就業規則の確認から記録のつけ方まで5ステップが分かります。

普通徴収でも防げないケース

本当のところ、普通徴収は万能ではありません。

  • 副業が赤字の場合:損益通算で住民税が「減る」方向のズレが出て、逆に目立つことがある
  • 自治体の運用:まれに普通徴収の希望が通らず特別徴収に合算されるケースがある。心配なら5月より前にお住まいの市区町村へ「給与以外の所得分は普通徴収にしてほしい」と確認・依頼しておくと確実
  • 人づてのバレ:実は一番多いのはSNSや同僚への雑談から。制度対策と同じくらい「話さない」が重要

そして大前提として、就業規則で副業が禁止されているなら、バレ対策より先に規則の確認・許可申請が筋です。

確定申告とセットで忘れずに

普通徴収を選ぶ欄は、原則として確定申告書を出すときに記入します(あとから変更したい場合は、お住まいの市区町村に相談してください)。そもそも申告が必要かどうかは20万円ルールの記事で確認してください(20万円以下でも住民税の申告は必要で、その申告書にも徴収方法の選択欄があります)。

確定申告書はマネーフォワード クラウド確定申告のような会計ソフトで作ると、住民税の徴収方法の選択も画面の流れで聞いてくれるので、チェック漏れを防ぎやすくなります(使い方はこちらの記事)。

退職するときは、退職日で住民税の扱いが変わる

普通徴収の話とあわせて知っておきたいのが、退職するときの住民税です。住民税は1年ぶんの金額が決まっているので、辞めるときに残りをどうするかという話になります。

退職日残りの住民税の扱い
1月1日〜4月30日原則、5月分まで最後の給与などから一括で天引きされます
5月1日〜5月31日その月分を天引きして終わり
6月1日〜12月31日一括で天引きするか、自分で納める(普通徴収)かを選べます

1月から4月に辞めると、最後の給与から数か月ぶんがまとめて引かれることがあります。最後の給与の手取りが思ったより減るので、辞める時期を選べるなら知っておいてください。

6月から12月に辞める場合は、自分で納める形も選べます。ただし自分で納めると、あとから金額の大きい納付書が届きます。どちらにしても払う総額は変わりません。給与から引かれるか、自分で振り込むかの違いです。

「給料から何が引かれているのか」を全体で知りたい方は給料から引かれるものは3つへ。所得税・住民税・社会保険料のかかり方の違いが分かります。

まとめ

  1. バレの正体は5〜6月に会社へ届く住民税決定通知書
  2. 確定申告書 第二表「住民税の徴収方法」で「自分で納付」に○
  3. 給与型の副業(バイト)はこの対策が使えない
  4. 赤字・自治体運用・うわさ話など、防げない経路もある
  5. 就業規則の確認が大前提

※税制は改正されます。また同じ内容でも、所得の金額・勤務先の状況・お住まいの自治体によって扱いが変わることがあります。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談ではありません。住民税の徴収方法の運用は自治体により異なります。具体的にはお住まいの市区町村・税務署・税理士にご確認ください。制度は2026年6月時点の情報に基づきます。

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ゆるゴースト
ゆるゴースト
現役の経理事務職(経理歴22年・日商簿記2級/FP3級)/ keiri-fukugyo.com

日商簿記2級・FP3級保有。中小企業で経理を担当しながら、総務・労務・人事も兼任しています。これまでに勤めた会社では、一般事務や営業事務も経験しました。実務で培った知識をもとに、副業に取り組む人向けの情報を発信しています。

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