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事務職は評価されにくい?経理歴22年が新人に最初に伝えたいこと

2026年8月18日

事務の仕事は、うまくいって当たり前だと思われます。請求書が期日どおりに出て、給与が正しく振り込まれて、支払いが遅れない。できていても、誰も何も言いません。ミスをしたときだけ声がかかります。

これは、事務職をやっている人なら一度は感じたことがあるはずです。経理歴22年の立場から、新しく事務や経理を始める人に、最初に伝えたいことを書きます。

「やって当たり前・できて当たり前」と思われる仕事

事務の成果は、目に見えにくいものです。営業のように売上という数字が出るわけでもなく、作った物が残るわけでもありません。

それどころか、うまくいっているときほど、何も起きていないように見えます。期日に間に合ったことも、数字が合っていることも、当たり前として流れていきます。

だから、こういう気持ちになる人が多いです。

  • どれだけ丁寧にやっても、誰も気づかない
  • ミスをしたときだけ言われる
  • 「事務なんて誰でもできる」と思われている気がする

実際、そう思っている人もいます。それは事実なので、否定しません。

でも、見ている人は結構いる

ここからが伝えたいことです。見ている人は、思っているよりずっといます。

私が見てきたかぎり、こういう場面で「この人はきちんとやる人だ」と伝わります。

  • 期限を一度も外さない:支払い、給与、届出。日が決まっているものを守り続ける人は、それだけで信頼されます
  • 頼んだことが、いつのまにか終わっている:催促がいらない人は、覚えてもらえます
  • 数字が合っている:合っているのが当たり前だからこそ、ずっと合っている人は「安心して任せられる人」になります
  • 質問がまとまっている:聞き方が整理されている人は、仕事ができる人だと分かります

ほめ言葉としては返ってきません。でも、仕事を任される形で返ってきます。大事な仕事、面倒だけど重要な仕事は、そういう人に回ります。

現場から経理歴22年・ゆるゴースト

あるとき、まったく別の部署の人から「困ったときはあなたに聞けばいいと言われました」と言われたことがあります。私は自分でアピールしたことはありません。毎月きちんと締めて、聞かれたことに答えていただけです。それでも、どこかで誰かが見て、話していたということです。地味な仕事ほど、時間をかけて評価が届きます。

新人のうちに積み上げてほしい4つ

① 期限を守る

経理と事務は、日が決まっている仕事のかたまりです。速さより、外さないこと。間に合わないと分かった時点で早めに言えば、それも信頼になります。

② 自分の答えを持ってから聞く

「分かりません」だけで聞きに行くのではなく、「こうだと思うのですが、合っていますか」と持っていく。この形にすると、聞くのが怖くなくなりますし、教える側も答えやすくなります。そして次から自分で判断できるようになります。

③ 記録を残す

教えてもらったこと、去年どうしたか、なぜそうしたか。書いて残した人だけが、1年後に楽をします。経理の仕事は1年でひと回りするので、去年の記録がそのまま今年の手順書になります。

④ 同じミスを繰り返さない形を作る

ミスは誰でもします。大事なのは、気をつけるのではなく、仕組みで防ぐことです。チェックリストを1枚作る、確認する順番を決める。それだけで再発はぐっと減ります。

「当たり前」と思っている人にどう向き合うか

残念ながら、事務の仕事を軽く見る人はいます。そういう人に分かってもらおうと頑張るのは、たいてい報われません。

私がおすすめするのは、言葉ではなく事実を残すことです。

  • やった仕事を記録に残す(何を、いつ、どれだけ)
  • 改善したことはメモしておく(「締めが1日早くなった」「入力の手間が減った」など)
  • その記録は、評価の面談でも、転職の面接でもそのまま使えます

面接で強いのは「真面目にやりました」ではなく、「どこまでを、どのソフトで、どう改善したか」です(経理の転職を成功させるコツ)。日々の記録が、そのまま次の武器になります。

積み上がると、働き方の選択肢が増える

地道に積み上げた経理・事務の力は、その会社の中だけのものではありません。

評価されにくい仕事だからこそ、続けた人だけが持てる力になります。

これだけはやってはいけない3つ

積み上げの話をしましたが、反対に一度で信頼を落とすこともあります。新人のうちに覚えてほしい3つです。

  1. 分からないまま、とりあえず入力する:あとで直すほうが何倍も手間がかかります。止まっていいので聞いてください
  2. 数字を勝手に合わせる:合わない理由が必ずあります。原因を飛ばして合わせると、次の月にもっと大きくなって戻ってきます
  3. 間に合わないことを黙っている:遅れそうだと分かった時点で言えば、たいてい何とかなります。当日に言われるのが一番困ります

逆に言えば、「聞く」「原因を追う」「早めに言う」の3つができれば、新人のうちは十分です。

1年目・3年目で見える景色が変わる

時期できるようになること
2か月ほど1か月の流れが分かる。毎月やることが読めるようになる
1年1年の流れが分かる。年末調整も決算も一度は見た状態になる
2年目去年の記録があるので急に楽になる。段取りが立てられる
3年目あたり「なぜそうするか」が分かり、聞かれる側に回りはじめる

最初の1年は、できないのが当たり前です。1年に1回しか来ない仕事がたくさんあるのだから当然です。焦らなくて大丈夫です。

まとめ

  1. 事務は「やって当たり前」と思われやすい仕事
  2. でも、見ている人は結構いる。評価はほめ言葉ではなく「任される」形で返ってくる
  3. 期限を守る/自分の答えを持って聞く/記録を残す/仕組みでミスを防ぐ
  4. 分かってくれない人を説得するより、やったことを記録に残す
  5. 積み上げた力は、社内でも転職でも副業でも使える

地味です。派手なことは何も起きません。それでもコツコツ積み上げた人は、必ず信頼を手にします。私が22年やってきて、いちばん確かだと思っていることです。

参考・出典(公的機関のサイト)

※本記事は筆者の実務経験に基づく一般的な内容です。評価の仕組みや職場の考え方は企業により異なります。2026年8月時点の情報に基づきます。

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ゆるゴースト
ゆるゴースト
現役の経理事務職(経理歴22年)/ keiri-fukugyo.com

日商簿記2級・FP3級保有。中小企業で経理を担当しながら、総務・労務・人事、一般事務・営業事務まで兼任してきました。実務で培った知識をもとに、副業に取り組む人向けの情報を発信しています。